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Gコミ268 2018年03月号

認知症サポーター養成講座を受けて

先日認知症サポーター講習会を建築士会と大和工務店共催で企画しました。当日は予想を上回るほど参加者があり、認知症に対する関心の深さに驚いたところです。

この講座は認知症を理解し認知症の人や家族を見守る、認知症サポーターを一人でも増やし、安心して暮らせる街をみんなで作っていくことを目指しています。この考えを広めるため全国でキャラバンが行われているそうです。私も講習を受けたのですが、何よりも大切なことは認知症について知識を深めることと、そして認知症の人にどのように対応すればよいかということでした。

まずは自分でも判断できる加齢による物忘れと、認知症の見分け方です。

私も高齢者ですから自分が認知症ではないかと疑うような日常を送るようになってきましたが、この表によるとまだ大丈夫かなと少し安心しました。

認知症の人にはどのように接すればよいかも学びました。基本姿勢は“3つの「ない」”

1. 驚かせない 2. 急がせない 3. 自尊心を傷つけない・・・だそうです。

具体的には七つの対応ポイントを挙げてくれています。

・まずは見守る(認知症と思われる人に気づいたら本人やほかの人に気づかれないよう様子を見守ります。近づきすぎたり、じろじろ見たりするのは禁物です)
・余裕をもって対応する(こちらが困惑や焦りを感じていると相手に伝わり動揺させてしまいます。自然な笑顔で応じましょう)
・声をかけるときは一人で(複数で取り囲むようなことをすると相手に不安を与えるます)
・後ろから声をかけない(驚かせたり、恐怖心を抱かせるのは禁物です)
・相手に目線を合わせて優しい口調で(小柄な人の場合は姿勢を低くして接する)
・穏やかに、はっきりした話し方で(大声や、甲高い声でまくしたてるような話し方は禁物です)
・相手の言葉に耳を傾けてゆっくり対応する(認知症の人は急がされることや、複数のことに対応することは苦手です。相手に合わせた対応が必要です)

認知症の人に対する接し方は、赤ちゃんや小さな子供に接するときに注意していることに似ているなと思いました。子供に接するときのような優しい対応をすると良いのは分かりましたが、講習終了後に皆で話してみると他人には少しは優しくできるけれども身内には難しいという話など、身につまされる話も出ました。

機会が有りましたら認知症サポーター講習をお受けになることをお勧めします。(後関)

「JBN仕様による木材仕上げによる 45分準耐火構造認定による外壁仕上げ」

今月末竣工予定のブルースタジオの設計大和工務店の施工する世田谷区赤堤の共同住宅新築プロジェクトの現場では、昨年12月号でお知らせしたJBN仕様の「木材仕上げによる45分準耐火構造認定による外壁仕上げ」を採用しています。

今回の集合住宅では、外壁にラップサイディング、リシン掻き落とし、杉材の下見板張りの3種類の外壁材を使用しています。

外壁仕上げに木材を使用する場合、外壁材メーカー等が外壁仕上げ材として個別に国土交通省認定番号を取得した商品を採用するのが一般的です。

JBN仕様は、JBN会員かつ講習を受けた認定者のみが、認定の工法に則って施工をした場合に認められる工法ですが、一般流通材の木材を使用することができ、将来にわたって安定的に材料を入手でき、維持更新が行えるよう配慮されており、非常に汎用性が高くコスト面、意匠面でも有利な仕様です。

元々メーカー製の認定番号付きの杉材の下見板張り材を使用する予定でしたが、外壁の3分の2を占める既製品のラップサイディングとの取り合い面で、サイディングとの厚みと働き幅が異なる為、意匠面で統一感が出ませんでした。

そこで今回JBN仕様にて、厚みと働き幅を合わせることで水平方向に出てくるボーダーラインを合わせ意匠面で配慮ができました。

世田谷区赤堤の地区は、ゆったりと区画の大きな邸宅が多く、今でも古くからの家々があちこちに見られます。交通量もあまり多くなく静かで、緑が多いので、豊かな暮らしができそうです。赤堤にはかつて牧場があったようで、23区内とは信じられませんが、牧場の牛を見ながら小学生が通学をしていたと先日耳にしてとても驚きました。

JBN仕様には、そのほかにも様々な認定工法があります。僕もまだまだ勉強途中ではありますが、実際の現場でも適宜採用し施工を依頼して頂ける、施主、設計者にとって価値のある工務店であり続けたいと思っています。(梶野)

「役に立たないバリアフリー住宅」

衝撃的なタイトルですが、先日調べ物のために建築雑誌を読み返していたら上記のタイトルが目に飛び込んできました。
内容はバリアフリー工事の失敗例を集めたものでした。

私自身バリアフリー改修工事を何度か手掛けたこともあり、失敗例と同じことをしてこなかったかと緊張しながら読んでみました。

改修工事の際の失敗例がほとんどで「廊下の手すりの高さが体に合わず使い物にならない」「浴室に手すりを付けたが、入浴動作の際に手が届かない」「玄関の段差解消のために設置したスロープが急過ぎて、手すりを使いながら歩いても不安定になり、かえって危険」などの事例がありました。

確認と打合せ不足が原因で、実際に使う人に手すりの高さを確認する、入浴の際の動作を実地に行なってもらう、玄関の昇降の動作を行なってもらう、という基本的なことができていなかったようです。中には、入院中の高齢者が退院して帰宅した際に安全に生活できるようにと思い、工事を急いだために適切な改修になっていないケースもありました。気持ちはわかるのですが・・・

介護保険を利用した住宅改修工事では、ケアマネージャーや場合によっては病院のリハビリ担当者が現場打合せに同席してくれることもあり、このような失敗は起きづらいのですが、浴室に手すりを設置する打合せの際に「病院と家では浴室の広さや段差が全然違うので、実際に入浴してみないと分からない」と言われ、施工する側の私が不安に感じたこともありました。

このように、バリアフリー改修工事は住み手の方の状態により対応方法が異なります。画一的なマニュアルを作れないからこそ、事前打ち合わせが重要となります。

また、新築の際には思いもよらなかったことが後々になって障害となることもあります。

仕上がりをすっきりさせるため廊下の床と階段を同じ色にしたところ、薄暗い状態では段差が見づらくなった、という事例もあります。新築した時点ではこの判断を失敗だとは言えないと思います。

生活のための器である家を、住み手の状況に合わせて改修していく。
その家に長く住み続けていくためには必要なことなので「役に立つバリアフリー住宅」づくりのお手伝いをこれからも続けていきます。(阿部)

東京大学で学ぶ! ~お客様に語れる木材・木造住宅の魅力・体力・底力~

JBN(中小工務店の全国組織)の国産材委員会主催の勉強会が東京大学農学部キャンパス内の中島董一郎記念ホールで行われまたた。講師は東京大学アジア生物資源環境研究センター教授 井上雅文氏です。
講演が始まる前に机の上に置かれていた木力検定試験を受けました。

●世界最大の木造軸組(在来工法)建築は? 
●英語でjapanと呼ばれるものは?
●割り箸1膳分からティッシュペーパーは何枚できるでしょうか?
●木材中に炭素はどのくらい含まれているでしょうか?
●桶と樽では使用する部材が違います。妥当な組み合わせはどれでしょうか?

等の設問が4択で10問を出題され回答してから勉強会が始まりました。
まずは映像で受験生が合格祈願のゲン担ぎに食べるお菓子等が紹介されて楽しく本題に入りました。

一般に、ヨーロッパは「石の文化」、中東は「煉瓦の文化」であるのに対し、日本は「木の文化」だと考えられているようです。例えば、世界を代表する歴史的な木造建築の多くは日本にあります。容積が世界最大の木造軸組建築は東大寺の大仏殿。最も高いのは東寺の五重塔。そして最古の木造建築は飛鳥時代の姿を現在に伝える法隆寺西院伽藍の五重塔だと考えられています。

また、身のまわりの生活用品についても、例えば、英語で陶磁器をChinaと言うのに対し、Japanは漆器を指します。漆器は主に木材を成形した容器にウルシを塗布した製品です。土や石で作った器がChinaで、木で作った器がJapanというところからも、中国の「土の文化」、日本の「木の文化」を感じていただくことができるでしょう。日本人は古代から木材の性質を熟知し、巧みな木材利用で独自の木文化を築いてきたのです。続きはまたの機会に・・・

質問を交えながら興味を引く勉強会で3時間があっという間に過ぎていました。(白井)

3月に大和工務店で行う教室

☆荷造り紙バンドを使ったかご作り
日時:14日(水) 17日(土) 午後1:30~
費用:900円(かご1~2ヶ作れます)
※当日のお申込みも受け付けます。初めての方は事前に連絡お願いします。

☆パッチワーク教室
日時:13日(火) 4月7日(土) 午後1:30~
費用:1ヶ月 300円(お茶代等)
※前日までにお申し込み下さい。

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