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Gコミ251 2016年10月号

東京の新たな林業経営

木造の家づくりに使う木は、輸入材ではなく地域の気候や環境に合った地域材を選ぶ事が良いと考えています。木材選びは伐採から製材まで丁寧に行われ、きちんと管理されているものを選ぶ事が大切で、大和工務店でも産地や質にこだわって選定しています。しかし、主に栃木や和歌山、岐阜、宮崎などの材を使いますが東京産はあまり使う事はありません。

東京にも多摩地域で採れる多摩産材があり、認証材として生産・流通されていて、主に林道整備などに使われる他、建築材料としても公共、民間を問わず使われています。しかし、東京の家を東京の木でつくりたい、と思っても「多摩産材100%でつくっています」という建築業者はとても少なく、多摩産材を使おうと探してもたいていの材木屋さんでは扱っておらず、簡単ではありません。

東京には森林がほとんど無いからでしょうか?わざわざ東京から切り出さなくても近隣県に沢山森林がありますよね。多摩の山の歴史はというと、江戸時代初期、東京の多摩地域の森林は全て自然林で潤っていましたが、幾度かの大火によって全て焼けてしまった江戸の町の復興の為多摩地域の木材はほとんど伐採され、はげ山がいくつも出来るほどになったそうです。

これにより江戸の町は水害といった別の災害をこうむる事になり、対策として江戸幕府が多摩の山に植林を行い育った木を使っていくという取組を行い、今の林業の形態が出来たそうです。当時は筏を使って川を運搬するので、多摩川流域の山はとても効率が良く、江戸の町は林業によって守られ、山も栄えたと言われています。

その林業が今はどうなっているのか。東京の青梅市で林業を営んでいる若者(30台で2代目)の方に話しを聞く機会があり、東京の林業経営の実情を教えていただきました。「中島林業」社員2名(父と子)。2代目は建築会社に就職をしましたが、途中で稼業を手伝う事を決めたそうです。林業の仕事内容は、冬に伐採、春から秋にかけては植林や下草刈り(植林した周りの草刈)、除伐(つるや雑草刈り)枝打ち(幹の下の枝を落す)そして林道づくりを行います。

この会社は自伐型林業といって、自分の山に自分で道を作りり自分で伐採するのだそうですが、なんと全てお父さん(70代)と二人で行っているのだそうです。実はこの自伐型林業は新しい形で、採算性と環境保全を高い次元で両立する持続的森林経営と言われています。今までの一般的な林業は、山主が作業を委託して行う方法で、委託者の採算のために大量伐採、流通を基本として行われ、山を守ることもなく山主にとっては大赤字になるケースが多いそうです。

このために多摩の山は、木があるのに切り出す事で赤字になる為に、いつのまにか東京の山から木が出てこない状況になってしまっているのです。中島さんは、この自伐型林業経営者を青梅に増やそうと、様々なイベントを開き仕事の片手間で林業の大切さとあらたな林業経営者を募集しています。担い手さえいれば多摩の木はたくさん使える様になるので、とにかく人さえいれば、と中島さんは言います。

林業経営の現状は、国の補助金で成り立っているという事も言っていました。二人で木を切り出す量は年間150㎥(だいたい600~700本)程度です。丸太はおおよそ1㎥あたり1万円程度なので、二人の年間売上は150万円程度という事になります。驚くかもしれませんが、50年かけて育てた杉の丸太を伐採して市場に運んで売れる値段は、1本2000円。

これでは補助金無しでやっていける訳がありません。よく林業は税金の無駄遣いと言われる事がありますが、はたしてその辺はどうなのかと思い調べたところ、従来の委託型の場合、より高い補助金を必要とする事と、結果的に荒れた山になってしまうことにより、無駄遣いになるのに対し、自伐型林業によって山が手入れされ、崩れない林道がつくられる事によって環境保全と治山が出来るので、税金を使う価値があるという事になるそうです。

この営みがうまく行けばもっと多く東京の家を東京の木でつくる事が出来るようになると思います。自伐型林業は500万円程度の投資で起業出来るそうなので、興味がある方は脱サラして林業家になるのも良いかも?今がチャンスかもしれません。

代表取締役 鈴木 晴之

すくすくスクールで箸つくり

先日すくすくスクールで小学校の低学年の子供達を対象に箸つくり教室を行いました。箸作りの材料は杉と檜です。最初に杉と檜の違いを木に触ったり 匂いを嗅ぎながら感じてもらい、まず檜と杉のどちらかを選ぶところから箸作りが始まりました。鉋を使い一本の棒から箸の形を整えていく作業ですが、もちろん鉋に触ることも初めての子供たちばかりでしたから鉋の掛け方を教える所からスタートしました。3人ずつ並んで、木型に木片をはめ込んで、鉋(かんな)で削ります。はじめに面を取る木型で鉋をかけ、次に角を取る木型で鉋をかけて完成です。

ちょっと教えただけですぐ上手に鉋がかけられる子供と、鉋かけが上手く出来ずにてこずっている子もいて、ワイワイガヤガヤ賑やかでしたが鉋を手にした途端、だんまり、真剣に取り組んでいました。この体験は子どもたちに何かをもたらしたと思います。この日は30人の子供たちが参加してそれぞれ1膳ずつ箸を作りました。

すくすくスクールは江戸川区が行っている学童保育で区から派されている職員と、地域のボランティアの人たちで成り立っている組織で、当日も2人の職員と3人のボランティアのお手伝いを頂いて進んで行きました。3人のボランティアさんはかなり高齢と思われる男性でしたが、さすがのこの年の方たちは鉋の掛け方もご存知でしたし、木の年輪を見分けて鉋かけの方向まで見極めて子供たちの指導に当たってくれました。私たちは3人で現場に伺ったのですが、ボランティアの方達のお手伝いのおかげで滞りなく進めることが出来ました。お年寄りパワー素晴らしいです。

箸作りの順番を待っている間、子供たちはすくすくスクールのスタッフさんの牛乳パックを芯に使った箸置きと千代紙の箸袋をあわせて作りました。それもなかなかおしゃれで、箸入れに入った箸は素敵なプレゼントになるような仕上がりでした。

鉋くずの匂いを子供たちにかいてもらい、檜のちょっとピリッとした味と、杉の優しい味わいの違いを感じてもらえたのではないかと思います。鉋くずは少しずつ袋に詰めて持ち帰ってもらい、檜はお風呂に入れて檜風呂の香りを・・・杉を持ち帰った子供には日本酒の熱燗に入れてお父さんに樽酒の香りを楽しんでもらってみては、と声を掛けました。子供たちの感想は聞けていませんが、家族で楽しい会話が弾んだのではないかと想像しています。

木に興味を持ってくれた子供達には木材の見本帳を見せて木材の違いを感じてもらったり、漢字の勉強で木の名前には必ず木編が付くことや、木編のつかない漆(うるし)という漢字があることなどを覚えてもらいました。

この体験を通じて木のことを知ることは面白いと思う子供もいて、将来建築に興味を持って建築家や大工さん等の建築に携わる人が出てくれたら良いなと思いながら楽しい時間を過ごしました。(後関)

中央・一之江ふるさとまつり

10/23日(日) 四年前から行っていた工事が終わり今年は新しい松江五中を中心に一之江親水公園沿いで開催されます。

親水公園沿いに建つ当社の前を小学生のパレード隊が通ることもあって、12年前からお祭りの仲間入りをしています。

昨年好評でした鉋で木材を削った「my箸作り」を今年も行います。
数種類の木の違いや香りを楽しみながら箸を作ってみませんか・・・my箸作り券をご持参ください。また事務所の1階では当社で行っているパッチワークやかご作り教室の作品や可愛い小物など販売します。

憩いの場になるような楽しい企画も考えています。

どうぞお立ち寄りください。

第43回 国際福祉機器展 H.C.R.2016

期 日:2016年10月12日(水)~10月14日(金)
    10:00 ~17:00
会 場:東京ビッグサイト東展示ホール(有明)
入場料:無料(登録制。事前もしくは当日)

世界の福祉機器を総合展示。ハンドメイドの自助具から最先端技術を活用した福祉車両まで世界の福祉機器を一堂に集めた国際展示会。

保健医療・福祉・介護の各分野の制度改革や事業活動を紹介する国際シンポジウム、セミナー情報など国際福祉機器展H.C.R.に関する情報を掲載しています。

10月に大和工務店で行う教室

☆荷造り紙バンドを使ったかご作り
日時:12日(水) 15日(土)  午後1:30~
費用:900円(かご1~2ヶ作れます)
※当日のお申込みも受け付けます。初めての方は事前に連絡お願いします。

☆パッチワーク教室
日時:8日(土) 11日(火)  25日(火) 午後1:30~
費用:1ヶ月 300円(コピー代等)
※ 前日までにお申し込み下さい。

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